銭湯・温泉用語集
身近にあって、日本人なら誰もが楽しめる銭湯・温泉などの用語をまとめました。広いお風呂でのんびり楽しむためや、快適な旅行の目的によく使われますので、そんな時にお役に立てていただけたらと思います。
あ行
岩風呂
岩風呂(いわぶろ)、もしくは石風呂(いしぶろ)は、主に日本の瀬戸内海など海岸地帯にあった蒸し風呂である。天然の石窟などの密閉された岩穴の中で火を焚いて熱し、水気を与えることで蒸気浴や熱気浴をする。 入浴時は裸にはならず、着衣のまま茣蓙に座るか寝そべる。伝統的な石風呂は高度経済成長期に入ると順次姿を消し、一部地域で残存したものについては有形民俗文化財に指定された。
温泉
温泉(おんせん)は、地中から湯(熱水泉)が湧き出している現象や場所、湯そのものを示す用語である。その熱水泉を用いた入浴施設やそれらが集まった地域(温泉街、温泉郷)も一般に温泉と呼ばれる。
人工温泉と対比して「天然温泉」と称する場合もある。
熱源で分類すると、火山の地下のマグマを熱源とする火山性温泉と、火山とは無関係に地熱などにより地下水が加温される非火山性温泉に分けられる。含まれる成分により、様々な色、におい、効能の温泉がある。
温泉法
温泉法(おんせんほう、公布:昭和23年7月10日法律125号、最終改正平成23年8月30日法律第105号)は、温泉の保護等を定めた日本の法律である。
この法律は、温泉を保護し、温泉の採取等に伴い発生する可燃性天然ガスによる災害を防止し、及び温泉の利用の適正を図り、もって公共の福祉の増進に寄与することを目的とする(第1条)。
温泉を湧出させるための土地の掘削の許可、温泉源からの温泉の採取の許可、温泉の利用の許可、温泉成分等の表示等に関して規定している。
か行
ケロリン
ケロリンは、富山めぐみ製薬が製造販売する頭痛薬(鎮痛剤)。日本では「バファリン」と並んでよく知られたアスピリン製剤である。 アスピリンの鎮痛作用は強力だがその分、副作用も強く、胃潰瘍のリスクがある。そこで、胃粘膜を保護するために和漢生薬(ケイヒ末)を配合しているのがケロリンの特色である。
ケロリン桶
ケロリン桶(ケロリンおけ)は、日本全国の銭湯や公衆浴場で使用されている黄色いプラスチック製の湯桶。 1963年に内外薬品株式会社(現・富山めぐみ製薬)の鎮痛薬ケロリンの広告媒体として製造が開始された。 以降、公衆浴場(銭湯や温泉地、ゴルフ場、ユースホステル、民宿の浴場等)に置かれ、湯桶の定番として広く使われている。 印刷がプラスチックの表面ではなく、内部に埋め込まれるキクプリントという技術を採用しているため文字が消えにくく、また頑丈であるため、別名「永久桶」とも呼ばれる。
公衆浴場
公衆浴場法に定義される、温湯、潮湯又は温泉その他を使用して、公衆を入浴させる施設をいう。
源泉
源泉(げんせん)とは、地中から水が湧き出てくる場所である。温泉における源泉は、地中から温泉が湧き出てくる場所である。 源泉の湧出形態は大きく分けて3つ存在する。岩盤の割れ目などから地表に温泉が湧出してくる「自然湧出」、ボーリングにより地中に管を埋めその管を通って水圧により温泉が湧出してくる「掘削自噴」、地中に管を埋めた後ポンプを取り付け大深度の地下からでもその力で温泉を汲み上げる「掘削動力揚湯」である。
さ行
サウナ
サウナ(芬: Sauna)は、蒸し風呂という入浴方法のひとつで、フィンランドが発祥とされ、ほかに遠赤外線式などサウナにもいくつかの形態がある。サウナ風呂(サウナぶろ)ともいう。通常、室内は80度以上となる。日本へは1964年東京オリンピック後に普及。和温療法は、低い温度(60度)のサウナによる心不全に対する日本で開発された治療法である。
菖蒲湯
菖蒲湯(しょうぶゆ)とは5月5日の端午の節句の日に、ショウブ(菖蒲)の根や葉を入れて沸かす風呂のことである。年中行事のひとつ。
銭湯
銭湯(せんとう)は、日本の公衆浴場の一種。風呂屋(ふろや)とも、湯屋(ゆや)とも呼ばれる。
ボイラーで大量の湯を沸かすため、高い排気用の煙突がシンボルの一つとなっている。また、銭湯によっては温泉を利用している場合もある。大規模な銭湯ではスーパー銭湯を名乗る場合もある。
その他の公衆浴場
「その他の公衆浴場」とはその営業形態が銭湯とは異なる浴場のこと。また、自治体によっては「特殊公衆浴場」とも呼ぶ。例としてはサウナ風呂、健康ランド、スーパー銭湯等がある。
た行
タイル絵
大型タイルに美しく豪華な上絵を描き、焼成したものをタイル絵という。全国的にみられるタイル絵は、九谷焼で戦前より石川県金沢市の窯元「鈴栄堂」が全国に広めた。壁面などの広い面積を装飾するため複数枚の大型タイルに柄続きの総柄に仕上げる。
脱衣箱
脱いだ衣服を入れる棚箱、今でいうロッカー。月極めの貸しロッカーもまれにある。かつてはトウ(籐)製の脱衣かごも用いられていた。
湯治
湯治(とうじ)とは、温泉地に長期間(少なくとも一週間以上)滞留して特定の疾病の温泉療養を行う行為である。日帰りや数泊で疲労回復の目的や物見遊山的に行う温泉旅行とは、本来区別すべきである。
な行
は行
番台
銭湯で、入口に高く作った見張りの台(また、そこに座っている人のこと)。
普通公衆浴場
「普通公衆浴場」とは、おおよそ「日常生活における保健衛生上必要な入浴のために設けられた公衆浴場」と定義され、一般に、この「普通公衆浴場」を「銭湯」(風呂屋、湯屋)と呼ぶ。 各都道府県の条例では、施設の衛生基準や浴槽水の水質基準などが定められている。
ま行
ミストサウナ
近年普及が始まった物で、ミスト(霧)によるサウナである。ミストの作り方、加熱の仕方は各メーカーで各種方式があり、ノーリツ・リンナイ・パナソニック電工・ヤマハなどで販売されている。 ノーリツや長府製作所のミスト単体製品においては給湯管より温水を調達する。浴室暖房乾燥機の内蔵タイプにも同じように給湯管からミスト用の温水を調達するものがある。
水風呂
水を張った風呂。20℃前後の水を張ることが一般的。代謝アップや肌の引き締め効果に。
蒸し風呂
蒸し風呂(むしぶろ)は、蒸気により体を蒸らす風呂である。日本では元来風呂という場合はこれを指していた。蒸気が豊富な温泉でもよく見られ、大分県別府市の鉄輪温泉にある鉄輪むし湯は一遍上人が施浴のために開いたものとされる。 温泉で熱せられた床の上には石菖という薬草を敷きつめ高温で蒸す状態にして、テルペン(鎮痛効果がある)を成分とする芳香を放出させて皮膚や呼吸器から体内に吸収するようにして利用する。
や行
柚子湯
柚子湯(ゆずゆ)とは、柚子を浮かべた風呂である。日本では、江戸時代に冬至の日、銭湯に柚子を輪切りにして入れて沸かす柚子湯があった。ひび・あかぎれ・感冒などの予防のためという。
ら行
ロウリュ
フィンランドに伝わるサウナ風呂の入浴法の一つである。熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させることにより、体感温度を上げて発汗作用を促進する効果がある。サウナストーンに掛ける水には、アロマオイルなどが加えられる。